医療事務の基礎

医療事務とは

皆さん、病気やケガをすると病院やクリニックに行きますよね。その際、受付で保険証を提示すれば、医療費の一部を支払うだけで診療を受けられます。これは、皆さんが医療保険に加入しているためで、残りの医療費は医療保険によって賄われているからなんです。

え?会計で支払う金額って医療費の一部だったの?
医療保険…?えっと、生命保険のことかな?

そんな声が聞こえてきますね。大丈夫です!しろねこも最初はそうでした(笑)

医療保険の種類や患者さんの年齢により、病院やクリニックの会計で支払う割合が異なるんだよ。
医療保険は、会社勤めの人は「社会保険」、自営業の人は「国民健康保険」に加入しているんだ。

病院やクリニックは、診療に要した費用(総医療費)から患者さんが会計時に支払った分を差し引いた残りの医療費を、患者さんが加入する医療保険の実施機関(保険者)に請求して支払いを受けています。この医療費の請求にかかわる事務処理全般を医療事務といい、診療の都度患者さんに請求する会計業務(日常業務)と月単位で医療保険の実施機関(保険者)に診療報酬として請求する請求業務が行われます。

 

さて、それでは簡単に日常業務の大まかな流れをみていきましょう!

 

医療事務の業務は、来院した患者さんの受付から始まります。

①受付
患者さんから保険証を預かり、医療費の請求先(保険者)と受給資格を確認します。
来院歴のある患者さんはカルテを診療部門に回します。また、初めて来院した患者さんの場合は、新しくカルテを作成します。

②計算
カルテの診療内容から患者さんの支払額を計算します。
通常「レセコン」と呼ばれる、医療事務専用のシステムに入力して請求書と明細書を発行します。

③会計
②で発行した請求書を元に、患者さんから支払額を徴収します。
一日の徴収額を集計し、日報を作成して管理する運用の場合もあります。

以上が日々行われる主な日常業務です。
このほか、患者さんから徴収しなかった部分の医療費を請求する処理(月次業務)がありますが、これについてはさまざまな基礎知識が必要となりますので、今後じっくり解説していきたいと思います。

あくまでも医療費の請求を軸にした説明なので、ここであげた内容以外にも担当する業務はあるかと思います。診療科によっても異なる部分が大いにありますので、これから就職をする皆さんは注意してくださいね。

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